過疎、若者離れ、離農、後継者不在…
空洞化する里村に新たなナリワイとイドコロをつくる‼
●そらいろの故郷
そらいろの故郷は、福島県の北に位置する桑折町(こおりまち)。毎年、皇室に献上される桃の産地です。昔から奥州街道と羽州街道の分岐点という交通の要衝だったため宿場がさかえ、郡衙(ぐんが)が置かれた地であり、また養蚕が盛んだったため郡衙の「郡=こおり」と「桑=くわ」を合わせて「こおり=桑折」となったとか。そんな町の中心地から2キロほど離れた桃畑と田んぼが広がる果樹田園地帯にそらいろデイはあります。
●市街化調整区域という法律に縛られる里村
ところで、みなさんは市街化調整地域という言葉を聞いたことはありますか。今から50年ほど前に制定された都市計画法の一つで、一言で言えば農地と農業を保護する法律です。勝手に宅地を開発したり、農地を他者に販売したり、農業以外の事業を始めたりすることが制限されている地域です。
確かに高度成長時代、急速に都市化が進む中、乱開発から農地を守る役目を果たしたことは間違いありません。そらいろの故郷も例外ではありません。家々が新しくなり、道路が舗装された以外、畑や田んぼの風景は60年前とほぼ変わらないのですから。変わらない風景とは裏腹に、里村の内実は大きく変化しました。少子高齢化は言うまでもありません。高齢化率40%超、農業後継者不在、離農、耕作放棄地の増加、若者世代の減少、自治会組織の弱体化などなど。一世代も二世代も前の法律に縛られたまま、地域の空洞化が進行してきました。
●疲弊し空洞化する故郷
この地で暮らす多くの方々が「このままでいいのか」「いずれ誰もいなくなってしまうのでは」と危機感を抱いているのですが、なにをどうしたらいいのか、具体的な処方箋を誰も描けないでいるのが現状です。そんな中、企業誘致による雇用の創出という成長モデルの施策が今も続けられています。はたして株式資本経済の企業による雇用がこの地域の現実を増えま、未来を支える雇用になるのかは大いに疑問だし、現在の街の姿を見てもすでに答えは出ている、そう思えてしまうのです。
●県との1年がかりの折衝
そんな里村の中で「そらいろデイ」は3年前にスタートしました。拠点となった築110年の実家は、都市計画法上「養蚕住宅」の登録でした。養蚕業自体がほぼ消滅した現在でも、養蚕住宅という法律上の縛りがあることにビックリ仰天です。そして「農業ではない介護事業は原則認められません」と県の担当部局。法律を額面通りにとれば、その通りなのですが、田んぼや畑を潰して事業を始めるわけではないのに。むしろ、介護事業の中に農地を活かしていくことだった可能なはずです。ここから土地建物の用途変更をめぐり、県との1年がかりの折衝となりました。そしてようやく変更が認められ現在に至ったわけです。
●養蚕から介護へ カイコからカイゴへ
開設後にわかったのですが、そらいろデイは、県内の市街化調整区域内で初めて認可された介護施設ということでした。養蚕から介護へ。それは「カイコからカイゴへ」と一文字濁点がついただけ。やってできないことはないんだ! だったら、介護をベースにした泊まりも、シェアハウスも、カフェも、老いも若きも、田舎も都会も、さまざまな方々が集い、学び、働き、遊び、支え、支えられるイドコロとナリワイを創ることだってきっとできるはず。そんな思いから第2期そらいろプロジェクトを構想しました。
テーマは「共有地をつくる」。里村の中に、誰のものでもあり、誰のものでもない、介護をベースにしたイドコロとナリワイをつくる、です。効率や効果、スピードといった利益優先の資本経済から、豊かな自然の中で生活と仕事がともにある、健康的でそこそこ暮らしていけるコミュニティづくりに、ぜひみなさんも参加しませんか。
【会費】
入会金 5,000円
年会費 3,000円
●サポーター特典
①生活ケアを学び、体験できる。
②そらいろ農園で野菜作りができる。とれた野菜が届く(豊作の時)。
③新しいイドコロとナリワイづくりに参加できる。
などなど
<ご入会のお問合せ>
法人名:特定非営利活動法人 そらいろ
代表理事:石幡 亮
所在地:福島県伊達郡桑折町吉沼19
TEL:024-582-3558
携帯:090-6470-2280
FAX:024-582-3558
メールアドレス:ryo.ishihata@gmail.com